削除の対象になるのは、Googleのポリシー(守るべき決まり)に違反する投稿だけです。内容が事実と違うと感じても、ポリシーに触れていなければ消えません。

この記事では、星1と星2を「低評価」と呼びます。

やることは2つに分かれます。ポリシー違反なら報告する。違反でなければ返信で対応する。この記事では、美容室でよくある6つの場面を、この2つに振り分けます。

なお、店ができるのはGoogleへの報告で、削除するかどうかを決めるのはGoogleです。この記事では、よく使われる「削除依頼」という言い方を、この報告の意味で使っています。

この記事の調べ方

もとにしたのは、Googleが公開しているポリシーとヘルプだけです。削除するかどうかの最終判断はGoogleが行うため、「報告すれば消える」とは書いていません。報告が通る見込みが高い場面と低い場面に分けて書いています。

薄暗い部屋で大きな窓の前の机に座り、窓の外の街並みと空を眺めている人の後ろ姿

報告できるのはどんな口コミか

Googleのユーザー投稿ポリシーは、投稿してはいけない内容を定めています。美容室に関係が深いのは次のものです。

  • なりすまし(他人や他店を装った投稿)
  • 虚偽のエンゲージメント(ポリシーでは最初に「実体験に基づいていないコンテンツや、対象の場所や商品を正確に表現していないコンテンツ」が挙げられています。来店していない人が書いた投稿や、対価と引き換えに集めた口コミ、店の関係者が客を装って書いた投稿がここに入ります)
  • 関連性のないコンテンツ(施術や店舗での体験と関係のない主張)
  • ハラスメント(個人への攻撃)・ヘイトスピーチ(人種・性別などを理由に人をおとしめる表現)
  • 個人情報(本人の同意なく書かれたスタッフの氏名など)
  • 繰り返し投稿されたコンテンツ(同じ内容の投稿を繰り返すもの。ポリシーの見出しは「不明確なコンテンツ、繰り返し投稿されたコンテンツ」です)

店の電話番号やメールアドレスが書かれているだけでは、違反にはなりません。ポリシーには「ビジネスに関する連絡先情報(例: 電話番号、メールアドレス、ソーシャル メディアのハンドルネーム)を投稿することは許可されます」とあります。違反にあたるのは、本人の同意なく書かれた個人の氏名や連絡先です。

施術の感想が厳しいだけの投稿は、ポリシー違反ではありません。「仕上がりが好みでなかった」「高いと感じた」は、実際の体験にもとづく感想なので、ポリシーが禁じている内容にあてはまりません。報告すること自体はできますが、削除されません。

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場面別の判断

美容室でよくある6つの場面を、報告が通る見込みで分けます。

この「見込み」は、上のポリシーを読んで当メディアが判断したものです。Googleが示している基準ではありません。下の表を見るときも、この点を踏まえてください。

この記事で扱う6つの場面報告が通る見込みと、まずやること
場面報告が通る見込み(当メディアの判断)まずやること
来店した事実が確認できない投稿高い予約記録を確認してから報告する
同じ内容が短期間に複数投稿された高いまとめて報告する
スタッフ個人への攻撃・差別的な表現高い報告する。返信では個人に触れない
施術内容への強い不満(体験にもとづく)低い返信で対応する
料金が高いという指摘低い返信で対応する。料金表示を見直す
星だけでコメントがない低い返信で対応する

報告の手順は、Googleのヘルプページに載っています(出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「ビジネス プロフィール上の不適切なクチコミを報告する」)。画面の操作方法は変わることがあるので、報告するときはヘルプページをご覧ください。報告してもGoogleが削除するとは限りません。

黒いパソコンのキーボードに手をのせ、打とうとしている手元のアップ

削除されない口コミへの返信の型

返信は、投稿者を説得するためのものではありません。これから読む人に、店の姿勢を伝えるためのものです。入れるのは次の4つです。

  1. 謝罪:不快にさせた事実に対してお詫びします
  2. 事実の確認:何を確認したかを書きます。施術の経緯そのものは書きません
  3. 改善:何を変えたかを書きます。まだ変えていないなら「見直します」と書きます
  4. 次の連絡先:続きは直接うかがう形に切り替えます(電話番号やメールを案内し、口コミ欄でのやり取りを終えます)

この4つを3文から5文にまとめます。施術のいきさつを詳しく書かないのが要点です。その場にいなかった人には、どちらの言い分が正しいか判断できません。書けば書くほど、言い争っているように見えてしまいます。

例:仕上がりへの強い不満

このたびはご期待に沿えず、申し訳ございませんでした。ご投稿の内容を担当者と確認し、ご要望の伝わり方に不足があったことが分かりました。○○(指摘された点)については、施術前に仕上がりの写真をお見せして確認する手順に改めました。仕上がりについて改めてお話を伺いたく、店舗までお電話いただけますと幸いです。

例:事実と異なると思われるが、来店の記録はある場合

ご投稿を拝見いたしました。ご不快な思いをされたことをお詫びいたします。当店の記録と担当者への確認では、ご指摘の状況を確認できておりません。ご案内の仕方に分かりにくい点がなかったか、店舗で見直しております。詳しいお話を伺いたく、お手数ですが店舗まで直接ご連絡いただけますと幸いです。

場面ごとの例文は美容室の口コミ返信 例文30に30本あります。

やってはいけない3つ

  • 返信で反論を重ねること。言い分をぶつけ合う形になると、読んだ人には言い争いに見えます。内容の正しさよりも、対応の姿勢のほうが目に留まります。
  • 悪い口コミを埋もれさせるために、口コミを買うこと。買っても悪い投稿は消えません。そのうえ、対価と引き換えに集めた投稿はポリシー違反にあたり、削除の対象になります。
  • スタッフ個人を返信で名指しして謝らせること。個人を責める投稿に店が加わる形になり、読む人にも働く人にも良い影響がありません。

低評価が続くときに見直すところ

似た内容の低評価が続く場合、返信だけでは原因が残るので、同じ指摘がまた届きます。口コミの内容から原因をたどるなら、次の3つを自店で確かめてみてください。

  1. 予約サイトとGoogleの情報がずれている(メニュー名・料金・営業時間)
  2. 載せている写真が実際の施術と合っていない(特定のメニューの写真ばかりで、ほかのメニューの仕上がりが分からない)
  3. カウンセリングの時間が確保できていない(予約の枠が詰まりすぎている)

上位に出ている20店の口コミ件数と平均評価

低評価が1件付いたときに、それが全体にどれくらい響くのか。その目安として、上位に出ている美容室の口コミの件数と平均評価を記録しました。

数えたのは、2026年9月30日の午前に「福岡市中央区 美容室」でGoogleマップを検索し、広告を除いて上から順に取った20店です。福岡市全体でも、美容室全体でもありません。上位に出る店に偏っています。

  • 店ごとの平均評価は、20店とも4.6以上でした(4.9が10店・4.8が5店・4.7が1店・4.6が4店)
  • 口コミの件数は36件から782件。真ん中(中央値)は140件で、20店のうち13店が100件以上です

ここで「4.6以上ないと上位に出ない」とは読まないでください。この調査は、上位に出ていた20店の評価を記録しただけです。評価が低い店が上位に出ないかどうかは調べていません。

なお、Googleマップの検索結果の順番は、時間や見る人によって変わることがあります(当メディアの調査中にも、広告の2件目が入れ替わりました)。別の日に同じ検索をすると、別の20店になる可能性があります。3店は店名に「メンズサロン」が入っています(Google上のカテゴリはいずれも「美容院」でした)。

低評価1件が平均をどれだけ動かすかは、すでにある件数で変わります。平均4.8の店で計算すると、こうなります。

  • 口コミが140件(この20店の中央値)の店に星1が1件付くと、平均は約4.77。表示は4.8のままです
  • 口コミが36件(この20店の最少)の店なら、平均は約4.70。表示は4.7に下がります

(当メディアの計算です。140件は20店の中央値で、ちょうど140件の店が実際にあったわけではありません)

だからといって、低評価を薄めるために口コミを増やすのは順番が違います。件数が増えても、低評価の投稿は消えません。この記事の「やってはいけない3つ」のとおり、埋もれさせるために口コミを買うのはポリシー違反です。先にやるのは、低評価の原因を直すことです(上の「低評価が続くときに見直すところ」)。

そのうえで、口コミを集めるときは、来店されたお客様に分け隔てなくお願いしてください。高い評価をくれそうな人だけを選んでお願いするのは、Googleのポリシー違反にあたります。

なお、これは「口コミを増やせば評価が上がる」という意味ではありません。この調査で分かったのは、上位に出ている20店の平均評価と件数だけです。星ごとの件数(星1が何件あるか)は数えられていません(口コミを並べ替えようとするとログインを求める画面が出たため。Googleの公式な説明で確かめたものではありません)。件数が多い店に低評価が無いのか、あっても後ろに回っているのかは、この数字からは分かりません。

出典:当メディアが2026年9月30日に自分で数えた結果です。他社の記事やまとめサイトの数字は使っていません。

まとめ

  • Googleは「内容に納得できない」という理由では削除しません。削除の対象になるのはポリシーに違反する投稿です
  • 報告が通る見込みが高いと当メディアが判断したのは、来店の事実が確認できない投稿・短期間の重複投稿・個人への攻撃です(Googleが示している基準ではありません)
  • 通らない場合は返信で対応します。謝罪・事実の確認・改善・次の連絡先の4つを3文から5文で書きます
  • 施術のいきさつは返信欄に書かないでください。その場にいなかった人には判断できず、言い争いに見えてしまいます
  • 似た低評価が続くときは、情報のずれ・写真・予約の枠を自店で確かめてみてください

返信の例文は美容室の口コミ返信 例文30に、Googleマップでの見え方の基本はMEO対策とはにまとめています。MEO対策とは、Googleマップや地図つきの検索で自分の店が上のほうに出るようにする取り組みのことです。