MEO対策とは、Googleマップの検索結果で自分の店を見つけてもらいやすくする取り組みです。飲食店の場合は、Googleビジネスプロフィールにメニューや営業時間、テイクアウトの可否といった情報を登録します。あわせて、口コミに対応していく作業も含みます。この記事では、順位が何で決まるのか、飲食店が具体的に何を登録できるのかを説明します。

MEO対策とは
MEOは「Map Engine Optimization(マップ・エンジン・オプティマイゼーション)」の頭文字で、主に日本だけで使われている言葉です。Google自身がこの言葉を使っているわけではありません。
SEOと混同されがちですが、整える対象が違います。SEOは自分のウェブサイト、MEOはGoogleビジネスプロフィール(Googleマップに表示される店舗情報)です。ウェブサイトを持っていない店でも、MEO対策は始められます。
Googleマップの順位は何で決まるか
Googleは公式に、ローカル検索(地図や「近くの店」を探す検索)の結果の順位が、主に次の3つで決まると説明しています。
- 関連性 — 検索された言葉と、店舗情報がどれだけ合っているか
- 距離 — 検索した人の現在地から、店までの距離
- 知名度 — その店がどれだけ広く知られているか
このうち距離は動かせません。店の場所は変えられないからです。この3つのうち、店側から働きかけられるのは関連性と知名度の2つです。
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飲食店向けに用意されている項目
Googleは飲食店向けに専用のスタートガイドを公開しています。そこで案内されている項目のうち、主なものが次の5つです。
- メニュー — 料理・説明・価格を含む詳細なメニューを作成できます。セクション(メニューの区分)は前菜、デザート、メインコースのように分けられます。
- サービス別の営業時間 — 宅配、テイクアウト、ドライブスルー、店舗受け取りなど、サービスごとに営業時間を設定できます。
- 特別営業時間 — 祝日や特別イベントなど、例外的な状況の営業時間を別に設定できます。
- 注文と予約 — 料理のオンライン注文を受け付けたり、予約と順番待ちリスト(席が空くまで待つ人の名簿)をGoogle上で管理したりできます。
- 写真と動画 — 内装、外装、そして食事体験の全体をアップロードできます(原文は「the overall dining experience」で、料理だけでなく席や雰囲気も含みます)。
出典:ビジネス プロフィールのレストラン向けスタートガイド、メニュー エディタについて
たとえば「テイクアウト」や「宅配」で店を探す人がいても、この項目を登録していなければ、Googleはその店を候補に挙げられません。
ただし、その前の段階で止まっている店もあります。当社が2022年以降に受けたMEOの相談は約500件で、うち約300件が飲食店からのものです。この500件のうち、そもそもGoogleビジネスプロフィールを登録していなかった店が約50件、全体の1割ありました。

AIに店を聞かれたとき、何が見られているか
店探しにAIを使う人が増えています。AIが何を情報源にするかによって、自分の店が候補に挙がるかどうかが変わります。では、AIは何を見て店を薦めているのでしょうか。
当社で実際に測りました。ChatGPTに「札幌でおすすめの居酒屋を教えてください」のような店探しの質問を、3都市×2業態の6問、それぞれ3回ずつ、合計18回投げて、画面に出た引用元をすべて記録しました(2026年9月11日実施)。
- グルメサイト(食べログ32件・Retty2件)34件53%
- メディア・ブログ21件33%
- 店の公式サイト・公式SNS7件11%
- その他(Yahoo!マップ)2件3%
- Googleマップ・ビジネスプロフィール系0件0%
2026年9月11日実施。3都市×2業態の6問を各3回、合計18回分の合計です。詳しい方法と制約は調査レポートに公開しています。
引用元のリンクとしては、Googleマップは一度も出てきませんでした。
ところが、それで終わりではありませんでした。18回すべての回答の冒頭に、地図つきの店舗カード(店名・★評価・口コミ件数・地図が並んだ枠)が表示されました。薦められた111店(延べ数。同じ店が複数回出た分も数えています)のうち104店(94%)にカードが付いており、そこには★評価と口コミ件数が並んでいました(★評価は中央値4.6、口コミ件数は中央値1,063件。中央値=小さい順に並べたときのちょうど真ん中の値で、極端な店に引っぱられません)。
さらに、AIが「おすすめの理由」を書くとき、このカードの数字をそのまま使っていました。「口コミ評価4.8、1,600件超」のように具体的な数字を挙げた回答が8回、「評価が高い」といった言い方まで含めると、少なくとも12回ありました。
つまり、Googleマップはリンクとしては引かれていないものの、判断材料としては見られているということです。
この調査には次の制約があります。
- 店舗カードの提供元は、ChatGPTの画面には表示されません。前日に別途4店を突き合わせたところ、★評価と口コミ件数がGoogleマップの値と完全に一致していたため、Googleマップ由来である可能性が高いものの、断定はできません
- 1つのアカウント・1日の測定です。別のアカウントや別の日では、結果が変わる可能性があります
- 18回のうち4回は、画面に表示されない過去の会話への参照が会話データに入っていました。ChatGPTのメモリ機能(過去のやり取りを覚えておく機能)が働いていた可能性があります
- 前日に同じ質問を別の調査で投げているため、回答がその影響を受けた可能性は否定できません
記録の全文と、上の制約の詳しい説明は調査レポートで公開しています。
それでも、Googleビジネスプロフィールを整えて口コミを集めることには意味があります。リンクを踏んでもらうためではなく、カードに出る評価と口コミ件数が、AIの「おすすめの理由」そのものになっているからです。
まとめ:何から始めるか
手をつける順に並べると、次のようになります。
- 基本情報を埋める — 住所、電話番号、営業時間を登録します。予約サイトに載せている情報と食い違っていないかも確認します。
- メニューを登録する — セクションごとに、料理名と価格まで入れます。
- 写真を載せる — 料理だけでなく、外装と内装も入れます。
- 口コミに返信する — できるだけ全件に返します。返信の型と例文は口コミ返信の例文30にまとめました。
ここまでは店側で自分でできます。難しいのは、続けることです。
口コミは店の都合と関係なく入りますし、情報も放置すれば古くなります。人手が足りなければ、代行会社に頼むかツールを使うことになります。費用の目安は代行とツールの費用比較、ツールの機能の違いはMEOツール6サービスの比較にまとめました。登録や運用でつまずきやすい点は飲食店のMEOでよくある相談5つにまとめています。
今日から始めるなら、まず基本情報の空欄を埋めてください。