「次回10%オフ」「星5でお願いします」「担当の名前を入れてください」。美容室で聞くことのあるこの3つの頼み方は、どれもGoogleのポリシーに違反します。一方で、口コミをお願いすること自体は認められています。言い方を変えれば、問題なく続けられます。

この記事では、使ってよい声かけの文面を場面別に並べます。最後に、美容室で起きやすいやってはいけない依頼を表にまとめます。

この記事の調べ方

もとにしたのは、Googleが公開しているポリシーとヘルプです。当メディアが2026年10月8日に原文を確かめました。

声かけの文面は、当メディアが作った例です。Googleが書いていないことを判断した箇所には、「当メディアの判断」と添えています。

人のいない明るい美容室。こげ茶の枠の縦長の鏡が並び、手前にクリーム色の椅子と白いシャンプー台がある

先に押さえる3つの決まり

Googleのポリシーは、お礼を付けず、内容に影響を与えずに、実際に来店した人に頼むことを認めています(原文は「インセンティブを提供したり、評価やクチコミの内容に影響を与えようとしたりせずに、実体験に基づくコンテンツの投稿を募ったり促したりする行為。」)。

言いかえると、守ることは次の3つです。

  1. お礼を付けません。割引・無料の施術・物の贈り物は、ポリシーの「インセンティブ」(お礼として渡すもの)にあたります
  2. 内容に口を出しません。星の数や、スタッフの名前を指定しません
  3. 相手を選びません。満足していそうな人にだけ頼むことも、禁じられています

違反と判断された店には、次のような制限がかかることがあります(「ポリシー違反によるビジネス プロフィールの制限」より)。

  • 一定期間、新しい口コミを受け取れなくなります
  • 一定期間、これまでの口コミが表示されなくなります
  • Googleビジネスプロフィール(Googleマップに出る店の情報)に、虚偽の口コミを削除したという警告が表示されます

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ピンクがかった金色のドライヤーで、こげ茶の長い髪を乾かしている美容師の手元

施術のあとの声かけ

いちばん頼みやすいのは、仕上がりを鏡で確かめてもらった直後です。

  • 「もしよろしければ、Googleマップに今日のご感想をいただけるとうれしいです。お時間のあるときで大丈夫です。」
  • 「初めて来られる方が、口コミを見てお店を選ばれることが多いんです。よかったら、感じたことをそのまま書いていただけると助かります。」
  • 「良かったことも、気になったことも、どちらも参考にさせていただいています。」

書いてもらうのは、お帰りのあとにします。施術の直後は、お客様が断りにくい場面だからです(当メディアの判断)。ポリシーも、その場で書くよう「要求または強要」することを禁じています。

3つめのように良くない感想も歓迎すると伝えておくと、満足した人だけに頼んでいるように受け取られません。

会計のときの声かけ

会計は、施術を担当しなかったスタッフが対応することも多い場面です。誰が言っても同じ内容になるよう、文面を決めておくと安心です。

  • 「Googleマップの口コミのページは、こちらのカードのQRコードから開けます。よろしければお帰りのあとにどうぞ。」
  • 「次回のご予約の参考にもなりますので、もしよければご感想をお聞かせください。」

口コミのお願いと、割引やポイントの案内は、続けて話さないようにします。同じ流れで話すと、お礼と引き換えのように受け取られかねないためです(当メディアの判断)。

お願いのカードを置くとき

Googleのヘルプ「ユーザーからのクチコミを管理する」には、口コミを書いてもらうために「クチコミ リクエストのリンクまたは QR コードを共有できます」と書かれています。受付や鏡の前の席にカードを置くときは、次の文面が使えます。

  • 「Googleマップでのご感想をお待ちしています。いただいた声は、スタッフ全員で読んでいます。」
  • 「これからご来店される方のために、感じたことをそのまま教えてください。」

カードには、次の3つも書きません。お礼の約束、星の数やスタッフの名前の指定、「その場で書いてお見せください」というお願いです。どれもポリシーで禁じられています(下の「やってはいけない依頼」)。

LINE・メールで送る文面

来店のあとにLINEやメールで送るときも、決まりは同じです。

本日はご来店ありがとうございました。もしよろしければ、Googleマップに今日のご感想をお寄せください。良かったところも、気になったところも、今後の参考にさせていただきます。(口コミのページのリンク)

送る相手を選ばないようにします。仕上がりに満足していそうな人にだけ送ると、ポリシーが禁じている「肯定的なクチコミを選択的に募ったりする行為」にあたります。来店した人には、同じ文面を同じように送ります。

チェックのシャツの美容師が、はさみとコームで黒い短い髪を後ろから切っている手元

やってはいけない依頼

美容室で起きやすい例と、それぞれがポリシーのどの禁止にあたるかを並べます。

美容室で起きやすい、やってはいけない依頼依頼の例と、ポリシーで禁じられていること
依頼の例ポリシーで禁じられていること
「口コミを書いてくれたら、次回10%オフ」「トリートメント無料」口コミと引き換えにお礼を渡すこと
「星5でお願いします」評価や口コミの内容に影響を与えようとすること
「担当の◯◯の名前を入れてください」特定の内容を入れるよう頼むこと
満足そうなお客様にだけお願いする良い口コミだけを選んで集めること
「今ここで書いてもらえますか」とスマホを手渡すその場で書くよう求めたり、強いたりすること
スタッフに「月10件集める」と目標を課すスタッフに、一定数の口コミを集めるよう求めること
スタッフや家族に書いてもらう店と利害のある人(雇っている人や家族)が書くこと

表の最後の例は、ポリシーの「利益相反に基づくコンテンツ」にあたります。ポリシーには、例として雇用関係や家族関係が挙がっています。

AIに聞いても、根拠は同じGoogleの決まりでした

当メディアは2026年9月9日に、ChatGPTへ「美容室でGoogleマップの口コミを増やす方法を教えてください」と3回聞きました。回答が根拠として示したページ(引用元)は、3回ともGoogleのサポートサイトだけで、Google以外のサイトは1件もありませんでした。この記事の出典にした禁止事項のページも、3回とも含まれていました。

AIに聞いても、守ることはこの記事と同じです。調べ方は「MEOのやり方」をChatGPTに12回聞いた調査で公開しています(質問の文と、引用元のページの内訳は、当メディアの記録によるものです)。

口コミは何件あればよいか

Googleは、件数の目安を示していません。参考として、当メディアが2026年9月30日に「福岡市中央区 美容室」でGoogleマップを検索し、上位に出た20店を数えた結果を挙げます。

  • 口コミ件数の中央値(少ない順に並べたときの真ん中の値)は140件で、いちばん少ない店は36件でした
  • 100件以上の店は20店のうち13店で、100件未満の店も7店ありました

件数を急いで増やそうとして、上の表のような頼み方をする必要はありません。来店した人に同じ文面で頼み続ければ、制限を受けるおそれは小さくなります。20店の選び方と平均評価の内訳は、美容室の口コミ返信 例文30に載せています。

まとめ

始めるときは、次の順に進めると迷いません。

  1. 声かけの文面を決めます。施術のあと・会計・LINEの3つの場面で、スタッフ全員が同じ言い方をできるようにします
  2. QRコードのカードを用意します。お礼の約束や星の数の指定は書きません
  3. 来店した人全員に、同じ文面で頼みます。満足していそうな人だけを選ばず、その場で書くようにも求めません

迷ったときは、「先に押さえる3つの決まり」(お礼を付けない・内容に口を出さない・相手を選ばない)に戻ってください。

届いた口コミへの返し方は、美容室の口コミ返信 例文30にまとめています。低評価が届いたときは、美容室の悪い口コミへの対応をご覧ください。